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「クルマを捨ててこそ地方は甦る」の感想


 先日、「クルマを捨ててこそ地方は甦る」という京都大学大学院教授である藤井聡氏の著書を拝読しました。タイトルから内容は読まなくても大方分かっていたが、データにより裏付けられていることがあり、大変参考になった箇所がいくつもあり、読むに値する本だと感じました。しかし、私が一番期待していたのは、カーシェアや自動運転を踏まえてのことや、アマゾンなどの宅配システムとの兼ね合いを深く掘り下げてほしいという願望がありました。また、社会インフラとしての道路舗装やその維持にかかるコストの問題。

 LRTを始めとする公共交通機関を利用することは大変大事だと考えている私としては、自動運転やカーシェアの台頭により、車を所有する概念自体が消え去り、それらが今後の社会インフラになる可能性が高いのではないかと考えています。そうするとLRTの様な大掛かりな公共交通機関も必要なく、道路の舗装のみで事足りるのではないかということになる。そして、その道路舗装も主要道路のみで、その他の細かな道路はかつての土や草、砂利、石畳などでも十分なのではという気がするのである。主要道路は公共交通としての車、そこからの細かな道路は徒歩。徒歩で健康増進、そして舗装しないことでヒートアイランドからの脱却の一助になることも想定できる。他の観光資源に乏しい地方はこのやり方が適当と思われる。

 また、アマゾンの登場で巨大なショッピングセンターすらも必要なくなることが予想される。アマゾンこそがモータリゼーションの本丸のような気もしてくる。個人所有のクルマを排除し、公共交通に切り替えることでその周りの地域を活性させることを説いているが、アマゾンは郊外に巨大な倉庫を保有して、消費者はPCから購入する。ショッピングセンターからアマゾンの倉庫に変わる方が可能性は高いと思われる。そうするとシャッター商店街の状況は変わらないはずである。私がこの著書に期待していたのはこの部分だったため、少々残念だった。

 私の案としては、やはりその場所その場所独自の物を生み出すことが最も大事だと考えている。それは大量生産とは一線を画することと同義語だ。大量生産ではなく、規格が存在しない物は扱いづらいため大量輸送にも遠隔地にも送りにくい特徴がある。それはアマゾンなどが介入しづらい部分だ。いかにガラパゴス化するかが重要であると思う。

 また、エネルギー問題も忘れてはいけない。アマゾンは運送に化石燃料を含むエネルギーを大量に使用する。今後ますますエネルギー価格が上昇することは間違いない。そうなった時、間違いなく運搬コストが上がる。それはアマゾンのビジネスモデルが崩壊することでもある。

 自然エネルギーを狭い経済圏で生み出し使う仕組みが求められる。それが本質的な地方創生であり、地産地消に繋がる。


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